第十三回:ベンチャーらしい取り組み①

今回は、ベンチャー企業らしい取り組みの話をしたいと思います。
簡単にいうと、「みんなが頭を使う企画を作りました」という話です。
 
突然ですが、マネーの虎をご存知ですか?
大きい会社や有名な会社の社長さんにプレゼンして、良いと思ってくださった方から融資を受けることができるシステムです。
 
5人くらいが並んでいるところでプレゼンをして、「それ面白いね」となると、「じゃあそれに100万だせます」「私はこれには1円も出せません」「私はその事業に300万かけます」みたいな仕組みです。
もちろん、こんな大きい額の話ではありませんが、ネクストグループでもこの制度をスタートしました。
 
私はこの3ヶ月くらい、売り上げが上がってなかったりアポが少ないという方の営業施策にも惜しまずお金を使ってきました。
 
けれど、思った以上に結果がでませんでした。
もちろん、まだサービスが未確定というかライトなサービスから入れたので、そんなに大きい結果が出ないことはわかってはいたんです。
でも、想像以上に良くなかったんですよね。
お金をかけたので、皆さんアポ数だけは増えたのですが、誰も成約しない・・・。
ということは、私がこの3ヶ月でウン百万かけたの、意味ないよねという話なんです。
 
「ふざけんじゃない」という話ではなく、「なんでだろう?」と分析をした時に、人から与えられたものは身が入らなかったりすることに気づきました。
 
一般的に見たときに、自分がお年玉とかお小遣いとかを頑張って貯めて買ったSwitchとお父さんがパチンコで儲けてポロッと買ってきたSwitchだと大切さが違うと思います。
 
同じSwitchでも重みが違うというか…。
正直、これあるなと思いました。
今回は私がいろんなアポイントを取れる施策にたくさんお金を投じてきたのですが、その結果、皆さんがやりたいことというよりはあなただったらこれかな?と勝手に私が与えていった形だったんです。
思いの差がかなり出てしまったと思っています。
 
皆さん、売上をあげたい収入をあげたいとなった時に、アポが欲しい。
これは事実だと思います。
ですが、もう少しこれに対して真摯に向き合う機会があった方がいいのかなと思いました。
 
ただ与えられたものをするのではなく、私に提案してくださいという形です。
 
もうお金を出しませんという話ではなくて、あなたのやってる事業に対して、なぜその施策やアプローチを選んで、何ヶ月くらいでどういう数値が見込めるか、または自分の工数を削減できるか。
会社にこんな未来があります、私にとってもこんなメリットがあるんですというのが見えた方が私も安心だし、その人自身も責任持つと思います。
提案してあの数値出すって言ったとなりますしね。
 
会社に属するとある程度言われた通りになっちゃうので、意外と自己成長の機会ってなくなっちゃいますよね。
提案する機会が少ないので、考えて物事をやる機会があった方がいいなと思って今回この制度を設けました。

例えば、皆さんに「これどうなりますか?」と聞いたら、「アポがあれば成果につながると思います」と返ってくるんです。
「じゃあ、ビジネスマッチングの中にはどんなお客さんがいるんですか?」と聞いたら、「社長とかいるって言ってました」と…。
 
「あなたのターゲットは社長だけど、この営業施策に本当に最も適してるんですか?」「どれぐらいの規模の社長がいるんですか?」と聞いたら、「いや、わからないです」と返ってくることが多いです。
「では、数値的にはどうですか?」と聞くと、「いや、アポが増えれば
成約率は増えると思いますけど…」みたいな。
 
要はあまり考えてないので、ふわっふわしているんですよね。
この辺をしっかりと考えることは、お互いの擦り合わせの場としても大切だと思っています。
逆に言うと、私も素晴らしい、そんな作戦があったのか!!ってなることもあると思うんですよね。
 
これをぜひ共有する場であって欲しいとの思いで、このマネーの虎制度を自己成長の機会にして欲しいと思っています。