第十四回:ベンチャーらしい取り組み②

今回新たに設けた「マネーの虎制度」では、何を提案しても良いんです。

例えば「ルンバを買ってほしいです」という提案でもOK。

ただし、「掃除大変なので」というのは通りません。

ロジックとして、

「実は、1日30分掃除にかかってます。20日働くとしたら、30分✕20日で10時間掃除にかかっているので、その時間を制作時間に回したいです」

という提案は検討されるという話です。

私も制作物をつくっていますが、ちょっとずつ分けての制作はあまりやらないですよね。

つまり、この掃除をしなくて良い30分で集中する時間が増えます。

「このルンバを買っていただけたら、月10時間の作業時間も確保できるし、何よりメリットなのは今まで30分掃除30分の制作だったのがまとまることによって品質が高まります。しかも、今までお客さんに納期は7日間と言っていたものを6日間にできます」

ルンバが5万円くらいだとして、月10時間分で制作も良くなって、サービスも良くなって早まるのか…と。

これは、費用対効果があるねとなるわけです。

費用対効果を時間で換算すると結構わかりやすいですよね。

こういう考え方は私もしていなかったのですが、実は私パソコンとモニターとプリンター買ったんです。

私はホームページを作る人とかではないので、安いのでいいよって言って探していたのですが、結局詳しい方に聞いて、新品で20万円位の、それなりに良いのを買いました。

相談した方がきちんと分析して考えられる方でこういうお話をされたんです。

「おそらく砂川さんは社長なので少なくとも30日パソコン触ってると思うんですけど、今の古いスペックから新しいパソコンにしたら、1日15分作業時間変わります。30日間働き続けたとしたら、8時間ぐらいの時間を作ることができます。」

1日15分くらいだとして、8時間くらい空くんだなと思いました。

私は、基本的には1商談1時間です。

ほとんどの商談を1回で120万円の契約を決めています。

「20万円のパソコンを買って、1月120万円の売上げが今までより上がるんだったら元取れませんか?」

と言われて、確かにって思ったんです。

しかも先に買っちゃえば、今までより1年で100時間くらい時間ができて、しかも1月120万円上がります。

順調に行ったとすれば、120万✕12ヶ月。

パソコンを変えることによって、1440万の売上を会社に貢献できて、そのための購入費用が20万。

買うしかないよねってなりました(笑)

営業の目線だけではなくて、時間の削減とかこれがあればもっとレベルアップできるっていうのが見えるとお金を出しやすいし、納得するなと思ったんです。

分析する習慣をつけようというのと私だけの脳みそじゃなくて皆さんの脳みそも貸してくださいというのが狙いです。

多分もっと良い営業施策もあると思うので、教えてくださいっていう意味も含まれています。

自分で言うのもなんですが、結構面白い試みだと思うんですよね。

今日、第一弾の提案があるのですが、他の方にも聞いてみたら営業施策を提案したいという方の他にも本買ってほしい、英語を学びたい、食洗機が欲しい、着物が欲しい、美顔器がほしいって言う方もいました。

例えば結構自分にハマってくれている社長さんがいるとして、この方が赤い着物が好きなんですってなった時に「赤い着物を着ると成約率をかなり高められます」と言う提案もありです。

30万円する着物だとして、着るまでにフェイスラインをキレイにしておきたい・・・。

美顔器が5万円だとすると、「5万円の美顔器と30万円の着物があれば1ヶ月後の交流会で私は360万円の契約を取れる可能性が高いです」と言われると「いいかもね?」ってなるかもしれない(笑)

さすがに、このケースはもう少し考えてくれないと良いよとはなりませんが、要するに提案の内容は何でもいいんです。

「TikTokやるからカメラ買ってください、売上げ50倍になります」や

「ジャケットの中でもピカイチの5万円のジャケットがありました、今資金力的に出せないので半額支援してほしい」などでも構いません。

要は、提案した者勝ちだよって話です。

逆に言うと、提案してこなければ1円も出しません。

こういう取り組みは大きい会社になったらできないので、今のうちにと思っています。